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カッセーチップエ法

カッセーチップ工法

※国土交通省 新技術情報提供システムNETlS(掲載期間終了)  HR-020017-V
※新潟県 Made in新潟新技術普及・活用制度登録済み  18D1042

「カッセーチップエ法」とは

従来のリサイクルエ法では木材破砕機を用いたウッドチップ化処理を行いマルチング材として使用の他、長期堆積攪拌を必要とする堆肥化工法など多々ありますが、これらの技術は廃棄物処理の観点から開発された工法であり、その工程及び利活用時には多数の弊害が予想されます。
カッセーチップエ法では自然の循環システムを利用することで、これら諸問題をクリアーすることに成功しました。その技術概要とは、ウッドチップ化処理時『カッセー液』(有効複合微生物資材)を添加し、木質を早期分解(熟成)させ再資源化し、堆肥・植生基盤材・環境マルチング材等に利活用するというリサイクルエ法です。

「カッセーチップエ法」のメカニズム

●カッセーチップ工法とは4タイプの微生物【好気性(明・暗)・嫌気性(明・暗)】が共存・共栄・共生しているカッセー資材(カッセー液等)を用い、伐採木・除根等を破砕機で破砕し、微生物が繁殖かつ永続できる条件下を作り出し、カッセー液等の微生物資材を添加することにより、有機質等の腐熟による熟成を促進させるものです。
●カッセーチップ工法では、先に好気性の菌が動き出し、樹木の腐食防止成分であるセルロース・ヘミセルロース・リグニン等を分解し、タンパク質分解酵素や酸素を分泌する働きによりチップの奥深くでも好気分解ができるのです。
●腐敗したチップであってもカッセー液に含まれる硫黄分解菌等が土中の硫黄・腐敗時のガス等を分解し、チップを腐敗から腐熟に導き最終的には熟成させるのです。

生チップとの比較

生チップ
カッセーチップ
熟成に数年を要する(針葉樹は4年以上)
針葉樹・広葉樹ともに3ヶ月で腐熟し、使用可能となる(マルチング材=2週間で可能)
野積みによる発火の恐れ
発火がなく、野積みが可能
有害ガスが発生し、悪臭がする
有毒ガス発生を抑制し、ほぼ無臭である
人畜に有害
人畜に無害
酸性のため堆肥原料化が困難
(生チップ(杉)pH5.1)
中性のため堆肥原料化が容易
(カッセーチップ(杉)3カ月堆積後のpH7.1)
酸性土壌に適さない
酸性土壌の改良資材として有効
酸性雨等の影響を受けチップ全体が酸性化する
樹木の腐食防止成分セルロース・ヘミセルロース・リグニン等を微生物が分解し、病害虫異常発生を抑制
樹木の腐食防止成分セルロース・ヘミセルロース・リグニン等が多く含まれているため、病害虫が異常発生
有機質の発酵促進

カッセーチップの用途

【畜産関係に】
 ●家畜舎等の悪臭が消え、八工等が抑制され、堆肥づくりが容易になる

【酸性雨対策に】
 ●酸性雨により強酸性化した土壌及び水質を中性にする
   ― 森林への悪影響を防止
   ― 水生生物(魚・蛙・山椒魚)等ヘのpHショックの抑制

【土壊改良に】
 ●堆肥原材料として田畑に利用することで、土壌改良もできる
   ― 有機農法が容易
   ― 土壌のアルミナのアルミニウム化を防止
   ― 病害虫の発生予防(ガネ虫・ツトガ虫・ヨトウ虫など)
 ●石灰散布問題の改善
   ― 石灰散布での一時的な中性化から、永続的な中性化ヘ
   ― 石灰の過剰散布による強アルカリ化を回避し、病気を抑制
 ●農薬・他の微生物資材の問題等の改善
   ― 従来の微生物資材よりも、取り扱い・管理・使用方法が容易
   ― ゴルフ場などの農薬流出による河川等の汚染の回避

【水質改良に】
 ●ダム湖・河川・沼等への利用
   ― アルミナのアルミニウム化の抑制
   ― 水中の有機質(枯葉・樹木等)の腐敗時に発生するメタンガス等の発生抑制

1.着手前

工事現場等で発生した伐採木・除根等を集積します。

2.小割状況

集積された木材が大きすぎて破砕機のタブ内に入らない場合はカッターにより小割作業を行ないます。

3.一次破砕状況

木材をグラップルで破砕機のタブ内に投入します。破砕されたチップはベルコン上でカッセー液を添加し排出されます。

4.二次破砕状況

一次破砕されたチップをバックホウで定量供給機に投入し、排出されたチップは作業員が異物を除去後、二次破砕しベルコンにより排出されます。

5.添加材添加・撹拌

二次破砕されたチップに対し、バックホウ(クレーン仕様)により添加材を添加・撹拌します。

6.袋詰状況

添加材を添加・撹拌したチップはアジテーターにて撹拌された後、ベルコンにより排出されフレコンに詰められます。

7.堆積状況

袋詰することにより降雨による黒水の発生抑制など景観・環境に配慮した施工が可能。

※悪臭の発生等が無いので野積みも可能

8.吹付け状況

植生基盤材として従来の吹付け方法での施工が可能。

9.緑化

酸性の土壌でも微生物による土壌改良効果で緑化できます。
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